EDは治療可能！治療薬・手術療法・自力治療を徹底解説

現在、EDはさまざまな方法で治療できます。どのような治療方法があるのか、どのくらいの費用が必要なのか知りたい方がいるはずです。ED治療には主に内服薬が処方されますが、医療器具を使用した方法もあります。

そこで、EDの治療方法や注意点を総合的にまとめました。原因別の改善方法や副作用も解説しているため、自身に最適な治療アプローチがわかります。

EDの治療方法について悩んでいる方は参考にしてください。

EDの原因

EDの原因には4種類あります。

下の表にて、それぞれの原因を簡単にまとめました。

器質性EDの原因は神経系統の障害や動脈効果などの疾病です。性的刺激が伝わりづらくなり勃起に必要な血流が保てなくなることで生じます。

心因性EDの原因は心理的もしくは精神的なストレスです。ストレスが強いと神経伝達物質が減少するため、勃起しづらくなります。

上記、器質性EDと心因性EDが相互に関わりあって起きるEDが混合性EDです。体の機能低下とストレスの2つが原因となり引き起こされます。

薬剤性EDの原因は治療薬の副作用です。例えば、精神安定剤や睡眠薬などを服用する場合には脳の神経伝達に作用を及ぼすことで勃起しづらくなります。

本メディアではEDの症状や改善策も詳しくまとめているので、参考にしてみてください。

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2024.03.25

【原因別】EDの治療方法

EDの治療方法は4種類あります。

上記の治療方法を具体的に紹介するので、参考にしてみてください。

器質性ED｜原因疾病を治療

器質性EDを治療するためにはEDとなる原因に対してアプローチします。治療は大きく分けて、根本原因に対する治療とED治療薬での治療の2つに分けられます。

出典：フィットクリニック 器質性ED

器質性EDの根本治療では、食事療法や運動療法が中心です。根本治療は生活習慣を正常にすることです。短い期間では効果は現れないので、長期的な治療となる点を理解しましょう。

なお、根本治療をしていると時間がかかるためバイアグラなど、国内で処方が認められた治療薬を使用します。

当記事内では日本で認可されているED治療薬と費用を詳しく紹介しているので、あわせて確認してみてください。

心因性ED｜ストレス軽減で治療

精神的原因による心因性EDの治療アプローチは、ストレス解消とED治療薬の服用です。ストレスは現実心因と深層心因の2つに大別できます。

出典：フィットクリニック 心因性ED

ストレスを解消する際には、現実心因と深層心因を把握するのが大切です。原因を把握したあとに、心理療法やパートナーとの相談をおこなっていきます。

また、心因性EDではストレス軽減だけではなくED治療薬も推奨されているので検討してみましょう。

当記事内では日本で認可されているED治療薬と費用を詳しく紹介しているので、あわせて確認してみてください。

器質性EDと心因性EDによる混合性ED｜双方を治療

混合性EDの場合には、心因性EDと器質性EDの原因の双方に治療をおこなっていきます。混合性EDの原因はさまざまなので、具体的な治療アプローチは明らかにされていません。

ED治療ガイドラインではED治療の流れが紹介されています。

出典：日本性機能学会 ED治療ガイドライン（第3版）

生活習慣の改善やパートナーを巻き込んでのカウンセリングがともなう可能性があります。

混合性EDは複数ある原因を改善していく必要があるため、早めに治療をおこなうことが大切です。

副作用が原因の薬剤性ED｜薬の変更で治療

薬剤性EDの治療方法は副作用をともなわない薬への変更です。なぜなら、薬を変更することでEDの原因が改善する可能性があるからです。

ただし、薬を服用しているからといって必ずしもEDになるとは限りません。

別の医薬品でEDを引き起こす可能性もあるため、自己判断で決めつけないようにしましょう。薬剤性EDを発症した場合の対処方法は以下4つです。

薬剤性EDの場合、特定の治療薬で副作用が出てしまわないように薬の量を減らしたり、休薬日を設定したりします。それでも症状が改善されない場合の対処方法は、治療薬や医療器具療法への変更を検討しましょう。

日本で認可されているED治療薬と費用

日本で認可されているED治療薬は3つあります。

それぞれの治療薬で効果や副作用、費用が異なります。ぜひ確認してみてください。

バイアグラ（シルデナフィル）

バイアグラ（ジェネリック薬品：シルデナフィル）は世界的にもっとも有名な治療薬です。日本国内で最初に認可されました。

世界中での服用者が多く、有用性・安全性が立証されているのもポイントです。バイアグラは勃起の硬さに大きく作用する特徴があります。効果は5〜6時間程度なので、あまり長くない点に注意しましょう。

1錠あたりの金額は1,000円〜1,500円程度です。

出典：横浜二俣川うめもと泌尿器科クリニック

レビトラ（レビトラジェネリッック）

レビトラ（ジェネリック薬品：レビトラジェネリック）はバイアグラの次に国内で認可された治療薬です。

即効性が高く勃起にも強く作用し、糖尿病にも有効的だといわれています。効果は8～10時間と約半日にわたって持続します。ただし、レビトラはメーカーでの生産が終了しており、ジェネリックしか流通していない点は注意しましょう。

レビトラジェネリックは1錠1,200円なので、他のED治療薬と同程度の費用感です。

引用：フィットクリニック

シアリス（タダラフィル）

シアリス（ジェネリック薬品：タダラフィル）は国内で3番目に承認されたED治療薬です。世界中ではシアリスの方が人気があります。

特徴は長時間にわたって勃起に作用する点です。24時間〜36時間の間、ゆるやかに効果を発揮します。副作用としては顔のほてりや頭痛などがありますが、バイアグラよりは軽くなる点がポイントです。

シアリスの1錠あたりの値段は1,200円〜1,800円程度と他のED治療薬とほとんど同じです。

引用：横浜二俣川うめもと泌尿器科クリニック

海外で流通しているED治療薬

日本国内では認められていませんが、海外では他にもED治療薬があります。

参考程度に確認してみてください。

医療器具を用いたED治療

EDは治療薬以外の医療器具を使って治していくことも可能です。

ED治療薬が使えない場合にも有効です。

RENOVA-ED治療（低衝撃波治療）と費用

RENOVA-ED治療は、治療機器（RENOVA）から低周波刺激を陰茎に照射する治療方法です。

EDは陰茎内部血流悪化が起因していますが、RENOVAからの低周波刺激で細胞増殖因子が放出されます。新しい血管が生成されることで、血液の循環が良くなり硬さが改善される仕組みです。

RENOVA-ED治療薬は、多少の痛みをともないます。ただし、正常な細胞はダメージを受けないので安心してください。

RENOVA-ED治療の費用は1回あたり税込88,000円前後です。

SGF-ED治療（幹細胞培養上清エキス治療）と費用

SGF-ED治療は陰茎海綿体の老化した内皮細胞を再生させる治療方法です。

治療の際には勃起組織である陰茎海綿体に再生液を注射します。再生液には、幹細胞から分泌される成長因子などが多く含まれているのがポイントです。海綿体の血管内細胞が修復され、EDの根本治療につながります。

SGF-ED治療は、アレルギー症状が発症する可能性がある点に注意が必要です。受診する際にはアレルギーの有無を必ず医師へ相談しましょう。

SGF-ED治療の費用は1回あたり、約44,000円〜66,000円（税込）です。

リバイブジェル（塗る幹細胞培養液）と費用

リバイブジェルは幹細胞培養液を陰茎や睾丸に直接塗る治療方法です。

幹細胞培養液を塗ることで陰茎海綿体の内皮細胞が強くなったり、毛細血管の血流が改善されたりします。

ただし、リバイブジェルはRENOVA-ED治療やSGF-ED治療をおこなったあとのアフターケア用です。リバイブジェル単体では処方してもらえません。

1包あたり1,540円前後の費用がかかります。

陰圧式勃起補助具（Vigor2020）と費用

陰圧式勃起補助具は専用器具（Vigor2020 ※ビガー2020）を直接男性器に装備する治療方法です。

Vigor（ビガー）のポンプで海綿体を吸引して疑似勃起の状態にしてから、血流の改善や陰茎の血管密度を高めます。

陰圧式勃起補助具はED診療ガイドラインでも推奨されている、国内唯一の管理医療器具です。使用には医師の指導が必要となるので、購入をしたい場合には医師と相談しましょう。

陰圧式勃起補助具の1台あたりの費用は87,000円です。

ホルモン補充療法と費用

ホルモン補充療法は、男性ホルモンを直接注射する治療方法です。

ただし、前立腺がんや肝機能障害がある際にはおこなうことができません。診療を希望する場合には、カウンセリングに加えて採血検査も必要となります。

また、ホルモン補充療法は長期間使用すると精巣が小さくなるため、子どもを作りたい場合にはおすすめできません。

1回あたりの費用は250mgで約4,000円〜5,000円です。

ED治療はどれが効果的？副作用と治療するときの注意点

ED治療で効果的なのはED治療薬による治療方法です。

ED診療ガイドライン（第3版）内のED治療アルゴリズムでもED治療薬の摂取が推奨されています。ぜひはじめに検討してみてください。

ただし、他の持病がある場合にはED治療薬が服用できるとは限りません。特定の治療薬の副作用がある場合、またはED治療薬を服用して副作用が出るときには、陰圧式勃起補助具か海綿体注射が効果的です。

【年代別】EDの予防改善につながるセルフケア

ここではEDの根本治療をしながら、セルフケア方法を紹介していきます。年代別にケア方法が異なるので、3つに分けて紹介していきます。

ED改善のためにも、取り入れてみてください。

20～30代：睡眠時間の確保やパートナーとの対話

20代・30代のED改善には、睡眠不足を改善したりパートナーと対話したりするのが効果的です。

また、他世代と比べて睡眠時間が少ないため、疲労感が強く残り勃起がうまくできなくなる恐れがあります。

20代や30代は、性行為に対してデリケートになりやすい傾向にあります。性行為への慣れが少ない場合には、パートナーの反応が心配になりプレッシャーになることもあるでしょう。

睡眠時間を十分確保したり、パートナーと話し合うことで疲れやプレッシャーが和らぎやすくなります。

自信がつくと治った方もいるため、深く考えすぎないこともおすすめです。

40～50代：食生活の見直し

40代・50代がEDを改善するのに効果的なのは食生活の見直しです。40代や50代は生活習慣病が原因で勃起しづらくなったり、中折れしやすくなったりする傾向にあるためです。

40代や50代でEDを改善した人の主な対策を紹介します。

出典：浜松第一クリニック

EDをセルフケアしていくためにも飲酒や食事、運動など基本的な生活習慣を見なおすようにしていきましょう。

60～70代：適度な運動

60代・70代がEDを改善するのに効果的なのは適度な運動です。

定期的に運動をすることで、血液の循環が良くなり体の働きが活発になるためです。60代を超えると、生活習慣病のリスクはさらにあがり動脈硬化が進行しやすくなります。

また、最適な睡眠時間を保つことも意識することも意識しましょう。睡眠時間が長すぎてもホルモンの分泌が上手にいかずにEDになりやすくなります。

60代や70代でも自主的にトレーニングすることで、ED予防ができるため積極的にストレッチしていきましょう。

心と体を整えるED治療のポイント

ED（勃起不全）の治療には、単に薬物を使用するだけでなく、心と体の両面からアプローチすることが重要です。

以下では、心理的な側面と身体的な側面の両方を考慮したED治療のポイントについて解説します。

治るきっかけづくりのために参考にしてください。

• 心の側面へのアプローチ
• 身体の側面へのアプローチ

心の側面へのアプローチ

心理的な要因がEDに影響を与えることはよく知られています。ストレスや不安、自信喪失などの心の負担が勃起機能に悪影響を与える場合があります。

以下は、心の側面へのアプローチ方法です。

ストレスはEDの主要な原因の一つです。ストレスを軽減するために、リラックス法やストレス解消の方法を積極的に取り入れましょう。

心理的な問題に対処するには、専門家によるカウンセリングや心理セラピーを受けることが役立ちます。過去のトラウマや関係上の問題がEDに関連している場合、これらのセッションは大きな助けとなるでしょう。

身体の側面へのアプローチ

身体的な要因もEDの原因として重要です。血流の問題やホルモンのバランスの乱れ、生活習慣の影響などが挙げられます。

以下は、身体の側面へのアプローチ方法です。

健康的な食事や適度な運動、十分な睡眠など健康的な生活習慣の維持が重要です。血流やホルモンバランスに影響を与え、勃起機能の改善につながります。

必要に応じて、医師の指示の下でED治療薬や補助具を使用することも考えましょう。一時的な解決策として有効であり、心と体の健康をサポートします。

EDの原因となる潜在的な健康問題を早期に発見するために、定期的な健康診断を受けることが重要です。高血圧や糖尿病、心臓病などの病気がEDの原因となることがあります。

自力での改善が難しい場合はオンラインも受診できる専門クリニックへ

自力での改善が難しい場合にはオンライン診療でED治療を受けるのがおすすめです。

EDの治療を自分自身でおこなうことは可能ですが、前述した年代別のセルフケアに取り組んでも改善できないケースがあります。

専門クリニックを受診することでEDの原因が明らかになり、症状に適した治療ができます。さらに、オンライン治療では自宅で受診できるため、通院不要です。バイアグラなどのED治療薬も郵送してもらえます。

通院するための時間を作ったり医師と顔を合わせたりする手間もかからないので、オンラインの受診も検討してみてください。

ED治療でよくある疑問

ED治療でよくある疑問を4つまとめました。

納得してED治療をおこなうためにも、不安なことをは解消しておきましょう。

EDの治療薬通販はありますか？

ED治療薬は通販での取り扱いがあります。

医薬品の通販サイトでは、国内で認可されているED治療薬や非認可の治療薬の個人輸入代行までおこなっています。

ただし、個人輸入した治療薬だと副作用にうまく対処できない可能性があります。なかには、偽造薬が出回っているケースもあるため、専門クリニックで処方してもらうのがおすすめです。

EDの市販治療薬はおすすめですか？

バイアグラをはじめとするED治療薬はドラッグストアで販売されていません。薬の服用が認められるか医師に判断してもらう必要があるためです。

市販で販売されている精力剤は疲労回復や精神的な疲れを回復する効果があるとされています。

勃起に対して直接的な働きをするものではないので注意しましょう。

ED治療は保険適用できますか？

ED治療で保険適用は認められていますが、範囲は不妊治療を望む男性に限定されています。

保険適用は厚生労働省からの通達『不妊治療で使用される医薬品の保険給付錠の取扱いについて（2022年3月25日）』で明確化されました。

処方を受ける条件や診断の基準が設けられ、無制限に認められてはいない点に注意しましょう。

ED治療は病院の何科ですか？

ED治療を受ける際には泌尿器科にかかりましょう。器質性EDや心因性EDの治療によっては、内科や精神科に行く可能性もあります。

しかしながら、順番としては泌尿器科で診療してもらったあとです。

何科に行けばよいのか迷った場合は、泌尿器科を選ぶようにしてください。

【まとめ】ED治療方法は自身に合う方法を選びましょう

EDの治療方法は自分自身に合う方法を選びましょう。

はじめにおすすめなのは、ED治療薬での治療です。副作用もありますが、医師の処方の下なら安全な治療ができます。他の持病薬の副作用でED治療薬を使えない場合には、ED治療器具での治療方法がおすすめです。

気になる症状があれば、専門クリニックへの受診を検討しましょう。オンライン診療なら通院不要で、自宅にいながらED治療が受けられるため、うまく活用することがおすすめです。

また、即効性はありませんが日頃の生活習慣を見なおすと、EDの根本的な原因改善につながります。本記事で紹介したセルフケアを参考にして、自身でもED予防に努めることが大切です。