「フィナステリドの効果はいつから実感できる?」
「フィナステリドでAGA治療を始めたいけど副作用がやばいって本当?」
「やめてよかったとの声があるけど、効果ないのかな?」
このような疑問や悩みを持っている方も多いのではないでしょうか。
AGAに有効な成分であるフィナステリドですが、効果が実感するためには半年ほどかかります。ただし、十分な効果を得るためには用法用量を守り、飲み忘れずに服用しなければいけません。また、副作用が生じる可能性があるため、服用前にあらかじめ理解しておく必要があります。
本記事では、フィナステリドの効果はいつから現れるかの疑問とあわせて、副作用や服用の際の注意点なども解説します。フィナステリドの正しい知識を身につけてAGA治療をおこないましょう。
目次
フィナステリドとは
フィナステリドはAGAに有効な成分です。AGA治療薬として日本で最初に発売されたプロペシアに含まれる主成分で、国内でも効果や安全性が認められています。AGAの進行を遅らせる効果が期待できるため、薄毛予防したい方に向いています。
フィナステリドの特徴や効果が詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。
フィナステリドの効果はいつから実感できる?
フィナステリドの効果を実感するためには、一般的に半年ほどかかります。髪の毛は成長サイクルが長く、数ヵ月から数年かけて生え変わります。
通常のヘアサイクルは以下のとおりです。
- 成長期(古い髪が抜け落ち新しい毛髪が生まれ、成長していく時期)2〜6年
- 退行期(毛乳頭細胞が退縮し始め、髪の成長が止まる時期)2〜3週間
- 休止期(髪の成長が完全に止まり、次の成長期に向けて準備をする時期)3〜4ヵ月
フィナステリドの服用で徐々にヘアサイクルが整えられるため、AGAの進行を抑制できます。
ただし、効果の実感には個人差があり、半年はあくまで目安です。効果が得られないからといって自己判断で服用を中止せず、医師へ相談しましょう。治療薬の増量や変更など、適切な指示があるはずです。
半年・1年経ってもフィナステリドの効果なし…原因は?
フィナステリドを服用して半年・1年経っても効果なしの場合は、以下の原因が考えられます。
薄毛の原因がAGA以外である
フィナステリドはAGA治療薬なので、薄毛の原因がAGA以外であれば効果は得られません。フィナステリドが効かない抜け毛や薄毛には、以下のような他の原因が考えられます。
- ストレス
- 生活習慣の乱れ
- 誤ったヘアケア
AGAの特徴やセルフチェックに当てはまらない場合は、別の原因を疑ってみましょう。
規則正しい生活を送っていない
フィナステリドはAGAに有効な治療薬ですが、根本的な生活習慣が悪いと効果を最大限得られません。例えば、喫煙や過剰な飲酒は血行が阻害されます。
体内の血液が正常に流れなければフィナステリドの有効成分が十分に頭皮へと送られず、効果が現れにくくなります。他にも、バランスの取れた食事や十分な睡眠、ストレス管理などを意識して健康的な生活習慣を心がけるとよいでしょう。
服用方法が間違っている
薬の効果を実感するためには、用法・用量が適切でなければいけません。大きな効果を求めるあまり、過剰に治療薬を摂取するのは逆効果です。正しく服用できていないと、効果が十分に得られない可能性があります。
医師の指示に従いながら、継続して服用することを心がけましょう。
フィナステリドを服用する際の5つの注意点
フィナステリドを服用する際は、以下の内容に注意しましょう。
飲み忘れに気を付ける
フィナステリドの効果を実感するためには、飲み忘れなく毎日決まった時間の服用が重要です。決められた時間の服用で体内のフィナステリド濃度が一定になり、AGA発症に関わる酵素リダクターゼの抑制がおこなわれます。
飲み忘れが続くと十分に効果が発揮されません。服用したらカレンダーに印をつけたり、決まった場所に置いたりすると飲み忘れが防げるのでおすすめです。
女性・未成年は服用しない
万が一女性が服用した場合、フィナステリドのⅡ型5αリダクターゼを阻害する働きによってホルモンバランスが乱れ、頭痛や吐き気を引き起こす場合があります。
さらに、妊娠中の場合は男性胎児の生殖器の発達を阻害する可能性があるため、発育に悪影響を及ぼすこともあります。服用はもちろん、フィナステリドに触れるだけでも皮膚から吸収して体調不良が起こる場合があるので、取り扱いには注意が必要です。
割らずにそのまま飲む
フィナステリドは割ったり砕いたりしての服用は、安全性や有効性が保証されていません。十分な効果を得るためには、割らずにそのまま服用してください。妊婦や妊娠の可能性がある女性が身近にいる場合は特に注意が必要です。
皮膚からプロペシアを吸収すると胎児に悪影響を及ぼす可能性があるので、取り扱いには注意しましょう。
個人輸入で購入しない
フィナステリドは、医師の診察を受け、クリニックで処方されたものを服用しましょう。通販では偽薬が流通している可能性があり、有効な成分が含まれている保証がありません。
また、違法な販売サイトを利用すると、健康上のリスクだけでなく法的な問題が生じる場合もあります。。フィナステリドの服用を検討するなら、クリニックを受診し医師から処方してもらうことが大切です。
肝機能障害のある方は医師へ相談する
肝機能障害がある方は事前に医師へ伝え、相談しておきましょう。フィナステリドの代謝は肝臓でおこなわれるため、症状が悪化する恐れがあります。
また、肝疾患のあるケースに対しては臨床試験がおこなわれていません。診察時には必ず医師へ伝えましょう。
フィナステリドの種類と料金相場
フィナステリドには、先発薬のプロペシアと、ジェネリック医薬品のフィナステリド錠の2種類があります。
価格(税込) | 有効成分 | 製薬会社 | |
プロペシア | 6,000~8,000円/28錠 | フィナステリド | MSD株式会社 |
フィナステリド錠 | 3,800円~6,000円/28錠 | フィナステリド | ・ファイザー ・沢井製薬 ・東和薬品 ・クラシエ薬品 ・武田薬品工業など |
参考:ベアAGAクリニック
プロペシア、フィナステリドともに厚生労働省の認可済のAGA治療薬です。ただし、ジェネリック薬品のほうが安価のため、価格を抑えたい方はフィナステリドの処方を希望するとよいでしょう。
メーカーにより錠剤の形や色に違いはありますが、有効成分は変わりません。フィナステリドでも先発薬のプロペシア同様の効果が期待できます。
フィナステリド(プロペシア)の副作用
フィナステリドには以下のような副作用があります。
ただし、長期投与試験期間中の副作用の発現率は2%未満と発表されているため、比較的安全なAGA治療薬といえます。万が一体調の異変を感じたら、速やかに医師へ相談しましょう。
参考:プロペシア錠添付文書
男性機能の低下
男性機能の低下として、以下のような症状が起こる場合があります。
- 勃起障害(ED)
- 性欲減退
- 精液減少
- 射精障害
上記の原因は、フィナステリドが男性ホルモンのテストステロンに作用することに起因すると考えられています。テストステロンは、勃起のために必要なホルモンです。
フィナステリドの服用により、勃起の硬さや持続性の低下につながる可能性があります。
肝機能障害
フィナステリドは肝臓で代謝されるため、肝臓にある程度の負担がかかります。
肝機能作用害では以下のような症状が現れます。
- 倦怠感
- 嘔気・嘔吐
- 食欲不振
- 発熱
薬は肝臓で代謝されるものが多く、フィナステリドに限った副作用ではありません。もし、上記のような症状が見られたら速やかに医師へ相談しましょう。
抑うつ
フィナステリドの副作用で、抑うつの症状も報告されています。男性ホルモンであるDHTを抑制するため、体内のホルモンバランスが乱れることが関係しているといわれています。
稀な副作用ですが発症する可能性も考え、専門知識のある医師のもとで服用すると安心です。
フィナステリドと他の治療薬との違い
AGA治療薬はフィナステリドの他に、デュタステリドやミノキシジルなどの成分を用いた治療薬もあります。
効果や副作用を下記の表でまとめました。
主成分 | 主な内服薬 | 効果 | 主な副作用 |
フィナステリド | プロペシア | 5αリダクターゼII型を阻害 | ・胃部不快感 ・性欲減退 ・勃起不全 ・肝機能障など |
デュタステリド | ザガーロ | 5αリダクターゼI・II型を阻害 | ・胃部不快感 ・性欲減退 ・勃起不全 ・肝機能障など |
ミノキシジル | ミノキシジル | 血流を促進し毛母細胞を活性化、発毛を促す | ・初期脱毛めまい ・むくみ ・体毛の増加 ・肝機能障害など |
参考:スマイルAGAクリニック
フィナステリドとの違いを詳しく解説します。
デュタステリドの違い
フィナステリドは、5αリダクターゼⅡ型に有効なのに対し、デュタステリドはⅠ型とⅡ型の両方を阻害します。5αリダクターゼとは、AGAと密接した関係にある酵素です。
- 5αリダクターゼⅠ型‥毛乳頭細胞や皮脂腺を中心に全身に分布している
- 5αリダクターゼⅡ型‥前頭部や頭頂部に存在する酵素
デュタステリドはⅠ型とⅡ型両方に働きかけるため、より作用が強くなります。半年服用してもフィナステリドの効果がない場合は、デュタステリドへの切り替えが検討されることもあります。
ミノキシジルとの違い
フィナステリドと働きや目的が異なるのがミノキシジルです。フィナステリドは抜け毛や薄毛を抑制する効果があります。一方ミノキシジルは、発毛促進が期待できます。
髪の毛を太く長く、健康に成長させる働きを担っているため、併用すると高い効果が得られるでしょう。
フィナステリドの副作用のリスクを最小限に抑えるための使用上の注意
薄毛治療を考える際、多くの方が懸念するのが副作用のリスクです。有効性と同じくらい、安全性にも注意を払う必要があります。ここでは、副作用のリスクを最小限に抑えるための重要なポイントをいくつか紹介します。
正しい使用法を守る
薄毛治療薬の多くは、適切な使用方法を守ることで、その効果を最大限に引き出しつつ副作用のリスクを低減できます。例えば、外用薬の場合は、指示された量を守り、過剰に使用しないことが大切です。
また、内服薬の場合、処方された用量を正確に守り、自己判断での増減を避けることが重要です。
医師の指導を受ける
薄毛治療を始める前には、必ず医師の診断を受け、治療法の選択について相談することが推奨されます。治療中も定期的なフォローアップを行い、体調の変化や気になる副作用があれば、速やかに医師に相談しましょう。
体質やアレルギーを考慮する
人によって体質やアレルギーの有無は異なります。過去に薬剤によるアレルギー反応を経験したことがある場合、治療薬の成分を事前にチェックし、医師に相談することが重要です。
自分の体質に合った治療法を選択することが、副作用リスクを減らす上での鍵となります。
副作用発生時の対応
万が一、副作用が発生した場合は、慌てずに落ち着いて対応しましょう。軽度の副作用であれば時間とともに改善することもありますが、症状が重い場合や長期間続く場合は、速やかに医師に相談することが必要です。
このように、薄毛治療を安全に行うためには、正しい知識を持ち、医師の指導の下で適切な治療法を選択し、使用上の注意を守ることが重要です。あなたの美しい髪を取り戻す旅は、安全第一で進めましょう。
フィナステリドに関するよくある質問5選
ここでは、フィナステリドに関するよくある質問をまとめているので、参考にしてください。
まとめ:フィナステリド効果を実感するためには正しく服用しよう
AGAに有効な成分であるフィナステリドですが、効果を実感するためには半年ほどかかります。ただし、十分な効果を実感するためには正しく服用する必要があります。
服用の際の注意点は以下のとおりです。
- 飲み忘れに気を付ける
- 女性・未成年は服用しない
- 割らずにそのまま飲む
- 個人輸入で購入しない
- 肝機能障害のある方は医師へ相談する
AGA治療薬は継続して飲み続けることで効果が期待できます。フィナステリドは日本皮膚科学会も推奨している治療薬です。今回紹介した内容を参考にしながら根気よく治療を続け、薄毛の悩みを解決しましょう。