抜け毛は病気の前兆かも!考えられる疾患11種類と対処法

抜け毛は病気の前兆かも

「最近抜け毛が増えた気がするけど何かの病気かも?」

「病気が原因で抜け毛が増えることってあるの?」

抜け毛が増えてきたと感じると、病気かもしれないと不安に感じる人もいるのではないでしょうか?実際に抜け毛は病気の前兆である可能性があり、放っておくと脱毛が進行するケースもあります。

抜け毛の症状から考えられる病気を知り、適切な対処が必要です。この記事では、抜け毛が増える病気を11種類紹介しています。

最近抜け毛が増えたと感じている人や、抜け毛が増える病気があるのか気になっている人は参考にしてください。紹介している病気が自分に当てはまるかもしれないと思ったら、対処法を実践し抜け毛対策をおこないましょう。

抜け毛が1日100本を超えたら異常のサイン

抜け毛異常のサイン

1日の抜け毛の量が100本を超えたら、異常のサインです。人間の抜け毛の量の目安は50~100本程度です。そのため、毎日100本以上の抜け毛が確認できる状態は異常と判断してください。

1日のなかで最も髪が抜けやすいのはシャンプー中です。一般的には30~80本程度抜けるといわれています。入浴後の抜け毛の量をチェックし、普段よりも排水溝にごっそり髪の毛がある場合は異常の可能性があります。

抜け毛が気になる人は入浴時にチェックしてみましょう。

出典:イースト駅前クリニック

抜け毛が病気の前兆かもしれない3つの理由

男性・女性ともに抜け毛が病気のサインとして現れることがありますが、その理由について以下の3つのとおりです。

病気や健康問題

一部の病気や健康問題は、髪や頭皮などの健康や成長に直接的な影響を与えることがあります。特定の疾患や病気が原因で、脱毛しやすくなったり、毛根の弱体化が起こったりすることがあるためです。

重篤な疾患になる前に、早期の診断と適切な治療が重要です。

ホルモンバランスの異常

抜け毛が病気の初期症状として現れる理由の一つに、ホルモンバランスの異常が挙げられます。ホルモンのバランスが乱れると、髪の毛の成長サイクルに影響を与え、抜け毛の増加を引き起こす可能性があるためです。

特に、男性ホルモンであるテストステロンや女性ホルモンであるエストロゲンのバランスが崩れると、男性型脱毛症や女性の脱毛症のリスクが高まります。

ホルモンバランスを正常に保つための生活習慣や、適切な治療が重要です。

ストレスや生活習慣の変化

ストレスや生活習慣の変化も、抜け毛が病気の初期症状として現れる理由の一つです。ストレスや不規則な生活習慣が続くと、髪の健康に影響を与え、抜け毛を引き起こすことがあるためです。

ストレスが原因で毛包が収縮し血行が悪化すると、髪の毛の成長が阻害されることがあります。さらに、ストレスによって自律神経のバランスが崩れると髪に栄養が行き渡りにくくなり、髪の健康が損なわれるでしょう。

日常生活でのストレスや健康的な生活習慣の改善が、髪の健康維持につながる重要な要素です。

急に髪の毛が抜ける病気を紹介

急に髪の毛が抜ける病気

髪の毛が抜ける病気を紹介していきます。

AGA(男性型脱毛症)|男性の抜け毛の原因で多い

AGAは男性型脱毛症と呼ばれる病気です。遺伝や男性ホルモンの影響が原因で、生え際や頭頂部の髪の毛が抜けやすくなります。

20代以降の男性に多く、日本人男性の3人に1人がAGAを発症するといわれています。AGAの症状は以下の3パターンに分かれます。

  • 頭頂部から脱毛症状がスタートするO字タイプ
  • おでこの生え際から脱毛症状がスタートするM字タイプ
  • 前頭部から脱毛症状がスタートするU字タイプ

治療せずに放置するとどんどん抜け毛や薄毛が悪化し、後頭部以外の髪の毛がなくなるかもしれません。そのため、早期治療を開始し症状が悪化する前に対処するのが重要です。AGAは自分で治療をおこなうのが難しいため、AGA専門クリニックを受診し、治療薬を処方してもらうのが一般的です。

AGAが急激に進行

抜け方がAGAに特徴に当てはまる方は、一度クリニックへの受診がおすすめです。

出典:AGAスキンクリニック

円形脱毛症|肝臓の機能低下も影響

円形脱毛症は頭に円形や楕円形の脱毛斑が突然できる病気です。10円玉程度の大きさが一般的ですが、脱毛が頭全体に広がるパターンやまつ毛や眉毛まで抜ける重度の円形脱毛症も存在します。

円形脱毛症の原因は現在もはっきりわかっていません。以下に挙げる項目が原因ではないかと考えられています。

  • 自己免疫疾患
  • アトピー性疾患(アトピー性皮膚炎、気管支炎、アレルギー性鼻炎)
  • 精神的ストレス
  • 遺伝的要素
  • 出産後の女性ホルモン値の変化

円形脱毛症の初期症状は以下の4つです。

  • 前兆なく突然脱毛が始まった
  • 頭部に地肌が見えるところがある
  • 爪に小さな凸凹がある
  • 脱毛斑があり円形または楕円形である

初期症状に該当する人は、一度皮膚科を受診するといいでしょう。日本皮膚科学会が、円形脱毛症について検証した診療ガイドラインがあるので、科学的根拠に基づいた治療が受けられます。

出典:円形脱毛症.com

脂漏性(しろうせい)脱毛症|皮脂の過剰分泌が原因

脂漏性脱毛症は増えすぎた皮脂が原因で髪の毛が抜けてしまいます。初期症状は抜け毛のほか、頭皮の脂っぽさやかゆみ、フケの増加などです。頭皮で皮脂が過剰に分泌されると、常在菌であるマラセチア菌が増え脂漏性皮膚炎を引き起こします。

脂漏性皮膚炎が起きている状態は頭皮環境が悪いため、髪の毛が抜けやすいです。そのまま放置していると、抜け毛が増え脂漏性脱毛症になります。脂漏性脱毛症になりやすい人は以下のとおりです。

脂漏性脱毛症になりやすい人
  • 脂っこい食事が好きで頻繁に食べている人
  • 喫煙者
  • 過度なストレスを感じている人
  • シャンプーの回数が多い人
  • 頭皮を強く洗う人

脂質の過剰摂取や喫煙、ストレスは頭皮からの皮脂の分泌を増やします。また、頭皮のべたつきが気になりシャンプーの回数を増やしたり、頭皮を強くこすりすぎたりすると逆効果です。頭皮の皮脂を取り除きすぎると、より多く補おうとし皮脂の分泌量が増えます。

皮脂を減らしたいのであれば、シャンプーは1日1回にして頭皮を指の腹で優しく洗いましょう。頭皮にマラセチア菌が繁殖している場合は、薬による治療が必要です。皮膚科を受診し、必要であれば治療を開始してください。

出典:AGAスキンクリニックレディース

粃糠性(ひこうせい)脱毛症|大量に発生したふけが原因

粃糠性脱毛症はふけが原因で抜け毛が増える病気です。思春期以降の男性に多くみられる病気ですが、女性にも発症することがあります。粃糠性脱毛症が発症する流れは以下のとおりです。

  1. 頭皮が乾燥し細かいふけが大量に発生
  2. ふけが毛穴を塞ぎ毛穴のなかでマラセチア菌が増殖する
  3. 毛穴が炎症を起こす
  4. 髪の成長が阻害され抜け毛が増える

粃糠性脱毛症の原因は頭皮の乾燥によるふけの増加です。頭皮は間違った洗髪方法で乾燥します。洗浄力の強すぎるシャンプーを使ったり、すすぎ残しがあったりすると頭皮が乾燥・炎症を起こしふけの量が増加します。

ふけの量が増えたと感じる人はシャンプーを見直し、必要以上に皮脂を洗い流さないようにしましょう。毛穴のなかでマラセチア菌が増え炎症を起こしている場合は、病院でステロイドの外用薬や抗生物質を処方してもらう必要があります。

自分では受診が必要か判断できない人は、一度医師に判断してもらいましょう。

出典:AGAスキンクリニックレディース

FAGA(女性男性型脱毛症)|女性版AGA

FAGAは女性版のAGAです。AGA同様抜け毛が増えたり髪全体が薄くなったりします。FAGAの原因は、以下の3つと考えられています。

FAGAの原因
  • 加齢による女性ホルモンの減少
  • 遺伝的な要因
  • 自律神経の乱れ

女性の身体のなかにもわずかですが男性ホルモンが分泌されています。加齢により女性ホルモンの分泌が少なくなると、少量の男性ホルモンが働きだし毛髪に悪影響を与えます。

しかし、加齢によりすべての女性がFAGAになるのかといったらそうではありません。男性ホルモンの影響を受けやすい人と受けにくい人がいて、影響の受けやすさは遺伝すると考えられています。

母親や祖母が薄毛になっていない家庭では、子どもも将来FAGAを発症しにくく、薄毛や抜け毛に悩まされる可能性は低いでしょう。ただし、ストレスや睡眠不足といった不規則な生活習慣だと、ホルモンバランスが乱れてFAGAを発症するかもしれません。

健康のためにも普段の生活を見直し、自分で改善できる部分は実行に移すのが大事です。FAGAは頭部全体の髪の毛が薄くなります。徐々に進行するため、自分では気付きにくいです。

FAGAは、専門のクリニックで投薬治療や注射療法で改善します。下記の記事では女性専用のAGAクリニックを紹介しているので「おや?」と感じたらすぐに受診しましょう。

女性 薄毛 治療

出典:AGAスキンクリニックレディース

慢性甲状腺炎(橋本病)|内臓の病気が原因

慢性甲状腺炎は甲状腺ホルモンの分泌が少なくなる病気です。成人女性の10人に1人、成人男性の40人に1人の割合で発症し、女性に多く見られます。甲状腺ホルモンは、毛母細胞の細胞分裂を活性化させ髪の毛の発育を促します。

慢性甲状腺炎を発症すると、甲状腺ホルモンの分泌が少なくなり、毛母細胞の動きが鈍化して急に抜け毛が増えます。自己免疫が甲状腺を攻撃し、炎症を起こすのが原因です。

なぜ自己免疫が異常を起こし攻撃を始めるのかはわかっていません。抜け毛が増える他にも以下の症状がみられます。

  • 無気力
  • 疲れやすい
  • 全身のむくみ
  • 体重増加
  • 便秘
  • かすれ声

慢性甲状腺炎の治療は、合成T4製剤と呼ばれる薬を飲み治療をおこないます。急に抜け毛が増え、上記の症状が見られる場合は内分泌科を受診しましょう。

出典:日本内分泌学会

分娩後脱毛|一時的な脱毛症状

分娩後脱毛は女性特有の脱毛症状です。女性は妊娠中に女性ホルモンの分泌量が15~100倍に増えます。増えた女性ホルモンの影響で、妊娠中の髪の毛は抜けにくくなり、艶も増します。そのため、妊娠中は抜け毛が少ないです。

出産を終えると女性ホルモンの分泌量は一気に減少し、妊娠前の分泌量まで減ります。妊娠中に少なかった抜け毛が産後急増するため、分娩後脱毛症といわれます。分娩後脱毛症は、産後に生じる一時的な脱毛現象です。

FAGAや慢性甲状腺炎のように、抜け毛がずっと続いたりはしません。産後減少したホルモンが安定すれば、妊娠前の状態に戻るため、安心してください。

出典:銀クリAGA.com

牽引性脱毛|髪型を変えるだけで改善

牽引性脱毛症は髪の毛を引っ張り、部分的に頭皮の血流が悪くなるのが原因で髪の毛が抜けます。仕事で毎日髪の毛を結ぶ人に起きやすいです。牽引性脱毛症になりやすいのは以下の髪型です。

  • ポニーテール
  • お団子
  • 編み込み
  • 三つ編み

髪の毛にテンションがかかる髪型を長期間続けている人は、別の髪形に挑戦したり、ショートヘアに変えたりし頭皮に負担がかからない方法を実践しましょう。

出典:日本皮膚科学会

薬剤性脱毛症|抗がん剤が有名

薬剤性脱毛症は、使用している薬が原因で脱毛症状が起きます。有名なのは抗がん剤です。抗がん剤は、がん細胞の細胞分裂を阻害し、がんが増えるのを防ぎますが、毛母細胞の細胞分裂にも影響します。

そのため、髪の毛の成長が止まり抜け落ちてしまいます。薬剤性脱毛症は2種類あり以下のとおりです。

  • 成長期脱毛
  • 休止期脱毛

成長期と休止期は髪の毛のヘアサイクルの一部を指します。ヘアサイクルの一連の流れは以下のとおりです。

  1. 成長期:2~6年
  2. 退行期:数週間
  3. 休止期:数ヵ月
  4. 脱毛

ヘアサイクルの大部分は成長期です。そのため、抗がん剤を使用すると今生えている髪の毛の多くが抜けてしまいます。抗がん剤以外にも脱毛症状が起きる可能性がある薬剤の一部を紹介します。

脱毛症状が起きる薬剤
  • 降圧剤
  • 高脂血症の薬
  • 中枢神経用薬
  • 経口血糖降下剤
  • 抗リウマチ剤
  • 抗甲状腺剤
  • 抗結核剤

薬剤性脱毛は薬の影響で髪の毛が抜けているので、使用薬剤を中止すれば回復します。現在何らかの薬を服用しており、脱毛症状が出た場合は、医師に相談し他の薬に変えられないか検討してもらうといいでしょう。

出典:AGAスキンクリニック

栄養障害による脱毛症|食べすぎでも起こりうる

栄養障害による脱毛症は、髪の毛に必要な栄養不足で引き起こされます。髪の毛に必要な栄養は以下のとおりです。

  • タンパク質
  • ビタミン
  • ミネラル
  • 亜鉛

髪の毛に必要な栄養が不足して脱毛症状が起きるのは、若い女性です。無理なダイエットをおこなうと髪の毛の成長に必要な栄養が十分に摂取できず、抜け毛が増加します。

ダイエット以外にも、仕事で忙しく外食やコンビニ弁当ばかり食べているとビタミンやミネラルが不足しがちです。自炊をせずに外食やコンビニ弁当が多い人は気を付けましょう。

一方、食べすぎの人にも抜け毛が増えるリスクがあります。栄養供給不良や頭皮環境の悪化が主な原因です。以下の3つに当てはまる人は、食べすぎにより抜け毛が増える可能性があります。

  • 高カロリー・高脂肪の食べ物の摂りすぎ
  • 塩分の多い食べ物の摂りすぎ
  • カフェインやアルコールの過剰摂取

上記の食べ物や成分を摂取しすぎると、血流が悪くなり頭皮に十分な栄養が届かなかったり、頭皮が乾燥し頭皮環境が悪化したりします。頭皮環境の悪化はヘアサイクルに悪影響を及ぼし、抜け毛の量が増えます。

栄養剤や頭皮マッサージで頭皮ケアをおこなっても、髪の毛に悪い食事を続けていると抜け毛は解決できません。栄養障害が原因で抜け毛の量が増えている人は、髪の毛に必要な栄養を摂取し、悪影響を及ぼす食事を控えましょう。

出典:AGAメディカルケアクリニック

膠原病(こうげんびょう)|複数の病気の総称

膠原病は血管や皮膚、筋肉などの組織に炎症が起きる病気の総称です。下記に膠原病に含まれる病気の一部を紹介します。

膠原病に含まれる病気
  • 全身性エリテマトーデス(SLE)
  • 関節リウマチ
  • 多発性筋炎
  • 強皮症
  • ベーチェット病
  • サルコイドーシス

膠原病による脱毛は自己免疫反応の異常により起きます。病気を治療するためのステロイド剤の副作用でも、脱毛のリスクがあります。膠原病は完治しにくい病気です。

症状がひどくならないように薬を飲み続ける必要がありますが、症状が落ち着けば量を減らせます。最近は副作用がほとんどない、漢方治療が注目されています。副作用が気になる人は、主治医に相談し副作用の弱い薬や漢方薬に変えられないか相談してみましょう。

出典:香川クリニック

梅毒|近年増加傾向にある

梅毒は異性間の性的接触により感染する病気です。梅毒に感染すると全体的に髪の毛が抜けたり、まだらに毛が抜けたりします。

しかし、病気にかかった人のうち10%程度しか症状が現れません。梅毒は近年増加傾向にあり、患者数の推移は以下のとおりです。

梅毒患者の推移
2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年
875人 1,228人 1,661人 2,690人 4,575人 5,826人 7,007人 6,942人 5,867人 7,978人 10,743人

梅毒は、男性20~50代、女性は20代が多く近年急増しています。治療法はペニシリン系などの抗菌薬の服薬が一般的です。梅毒は一度治療しても、再度感染し発病するため、複数の異性との性交渉を避けたり、適切なコンドームの着用を心がけましょう。

出典:厚生労働省

鉄欠乏性貧血|男性の場合要注意

鉄欠乏性貧血は、体内の鉄分が不足し酸素を運搬するヘモグロビンを作れなくなります。ヘモグロビンが少なくなると、頭皮に十分な酸素を供給できなくなるため、髪の毛が成長できずに抜け毛が増えます。

髪の毛を成長させる毛母細胞の分化・増殖にはエネルギーが必要で、エネルギーを作り出すためには酸素が欠かせません。鉄欠乏性貧血になりやすい人は以下のとおりです。

  • 月経過多・妊娠中の女性
  • 慢性出血(胃潰瘍、大腸がん、子宮筋腫など)を患っている人
  • ダイエットで食事制限をしている人
  • 成長期の子ども

男性は胃や大腸のがん、潰瘍で慢性的に出血すると鉄欠乏貧血を発症します。男性で貧血症状が現れた場合、消化器系の病気が潜んでいる可能性があるため、要注意です。

出血していなくても、ダイエットで食事制限をしている人も摂取量が足りなくなり、鉄欠乏貧血になりやすいです。鉄分は吸収されにくいミネラルで、摂取した量の10%程度しか体内に取り込めません。

鉄分はビタミンCと一緒に摂取すると、体内への吸収を助けてくれます。植物性の鉄分を多く含む食材と一緒に食べるよう心がけましょう。

一方、緑茶や紅茶に含まれるタンニンは鉄分の吸収を阻害するため、飲みすぎないように気を付けてください。

出典:こころみクリニック

抜け毛が多いと感じたときの対処法

抜け毛の対処法

抜け毛が多いと感じたときの対処法は以下の5つです。

AGAクリニックを受診する

AGAクリニックは、AGAの治療を専門でおこなっています。AGAは男性の約3人に1人が発症する、抜け毛が増えたり薄毛が広がったりする病気です。抜け毛や薄毛に気付いたら、まずはAGAクリニックを受診しましょう。

AGAクリニックでは、髪の毛を増やせる「ミノキシジル」の内服薬や外用薬を処方してもらえます。ミノキシジルは国内で唯一、発毛効果が認められた成分です。

クリニックを受診すれば市販薬よりも含有量の多い薬をもらえます。発毛させたいと考えている人はAGAクリニックを受診し、発毛治療をスタートさせましょう。

AGA おすすめクリニック

病院を受診する

今回紹介した、脱毛をともなう病気を発症している場合は病院を受診しなければ治療できません。皮膚科や内分泌科などの専門外来を受診し、適切な治療を受けましょう。

脱毛症状は、完治すれば解消されるため、特に対処の必要はない場合が多いです。現疾患の治療に専念し、治療中の薄毛対策は後述する「髪型を工夫する」を参考にしてください。

生活習慣を見直す

脱毛は、生活習慣を見直すことで改善できる可能性があります。自分でできる生活習慣の改善は以下のとおりです。

生活習慣改善策
  • 髪の毛に必要な栄養を含む食材をまんべんなく摂取する
  • 暴飲暴食をやめる
  • 十分な睡眠時間を確保する
  • 禁煙に挑戦する
  • お酒の飲みすぎをやめる

髪の毛によい生活を送れば、頭皮環境が改善でき乱れたヘアサイクルを正常に戻せます。正常なヘアサイクルに戻れば、成長期が2~6年続くので、抜け毛が増えることはありません。

なお、禁煙や禁酒をスタートさせた次の日にヘアサイクルが正常に戻るわけではありません。数ヵ月~1年程度時間が必要なので、すぐに結果は出ないことを覚えておきましょう。すぐに実践できる生活習慣の改善方法もあるため、できることから取り入れていくことがおすすめです。

Can thinning hair be cured by lifestyle changes

出典:AGAメディカルケアクリニック

適切なヘアケアを取り入れる

抜け毛対策に有効なヘアケアを紹介します。

  • シャンプーは1日1回
  • シャンプー時に頭皮マッサージをおこなう
  • 自分の頭皮に合ったシャンプー剤を選択する
  • 育毛剤を使用する

頭皮の汚れを洗い流そうと、1日に何度もシャンプーするのは誤ったヘアケアです。複数回髪を洗うと必要な皮脂まで洗い流してしまいます。皮脂は頭皮の乾燥を防ぐ働きがあるため、1日に2回以上のシャンプーはやめましょう。シャンプー時に頭皮マッサージをおこなうのはおすすめです。

頭皮マッサージは頭皮の血行を促進し、毛母細胞に送られる栄養を増やせます。ただし、しっかりと頭皮をもみほぐしたいと思うあまり、指先で強く揉むと頭皮を傷つけてしまいます。

指の腹で気持ちよく感じる程度の力加減でもみほぐしましょう。普段のヘアケアに取り入れると、頭皮環境の改善につながりヘアサイクルの乱れを治せます。

髪型を工夫する

即実践でき、すぐに効果が得られる対処法は髪型を工夫することです。抜け毛で薄くなった部分を紛らわせる髪型に変えれば、周りに毛量が減ったと気付かれにくくなります。

AGAで前髪や頭頂部が薄くなった人は、以下の髪型がおすすめです。

おすすめの髪形
  • おしゃれ坊主
  • ショートマッシュ
  • オールバック

髪型を変えれば見た目の印象も大きく変化するので、イメージチェンジにもなります。女性は全体的にボリュームが少なくなるので、ウィッグで毛量を増やすのがいいでしょう。

円形脱毛症で一部分だけ髪の毛が抜けている人は、帽子やバンダナなどで隠すとよいです。頭皮に当たる紫外線も遮断できるので、頭皮環境の悪化を防げます。薄毛や円形脱毛症で抜けた部分を隠せると、気兼ねなく友人や知人と外出できます。

すぐに実践できるので試してください。

抜け毛が増える病気に関するよくある質問

抜け毛の病気に関するよくある質問

抜け毛が増える病気に関するよくある質問を紹介します。

子どもも抜け毛が増える病気になりますか?

子どもで抜け毛が増える病気は、自己免疫疾患です。特に円形脱毛症を発症するケースが多く、15歳以下の学生や児童に見られます。

子どもに円形脱毛症が発症した場合は、本人がひどくショックを受けていると考えられるため、保護者が迅速なフォローをおこなう必要があります。対処法は以下の3つです。

  • 皮膚科を受診し治療を受ける
  • 子どもが受けているストレスの軽減方法を考える
  • 脱毛部分を隠せるウィッグの購入を検討する

抜け毛は外見上の変化が起きてしまうため、ウィッグで円形脱毛症の部分を隠してあげるとよいでしょう。

新型コロナウイルスにかかっても抜け毛は増えますか?

新型コロナウイルスにかかると、症状が改善したあとに脱毛症状が現れる場合があります。症状改善後に現れるため、新型コロナウイルス感染症の後遺症と呼ばれます。後遺症で脱毛症状が現れる原因はいまだ不明です。

脱毛症状が現れる確率は24%程度といわれており、軽症・重症関係なく発症します。休止期脱毛症といわれ、新型コロナウイルスの感染による身体的・精神的なストレスで、成長期が急に止まり休止期に入り毛が抜け落ちます。

治療法は確立されておらず、基本的に自然治癒を期待する経過観察しかありません。4~5ヵ月程度で改善するパターンが多いですが、場合によっては外用薬のミノキシジルを塗布したり、発毛を促すビタミンB群やL-シスチンを含んだ薬剤を内服したりします。

最近では、後遺症に対して漢方薬が脱毛に有効との報告もあります。近隣のコロナ後遺症外来で相談してみましょう。

出典:DMMオンラインクリニック

抜け毛が増える前兆はありますか?

抜け毛が増える前の前兆は病気により異なります。抜け毛は病気が発症したあとから増えるため、できるだけ早く気付き治療を開始するのが重要です。以下に紹介する前兆を把握しておき、抜け毛が増える前に治療を受けておきましょう。

病名 前兆
AGA・FAGA 抜けた髪の毛が後頭部の毛と比較し細い・短い
円形脱毛症 頭部に軽いかゆみや違和感がある爪に小さなへこみができる
粃糠性脱毛症 頭皮全体にふけや紅斑ができ、軽度のかゆみがある
梅毒 陰部、唇、口腔内、肛門などに指先程度の大きさのしこりやくぼみができる
鉄欠乏性貧血 全身倦怠感、耳鳴り、めまい、息切れ、動悸など

牽引性脱毛症や分娩後脱毛などは、前兆なく抜け毛が増えるので、注意してください。普段から自分の体調や身体症状をチェックしておき、病気による変化に気づけるようにしておきましょう。

まとめ

抜け毛の病気のまとめ

抜け毛が増える病気は11種類あり、以下のとおりです。

  • AGA
  • 円形脱毛症
  • 脂漏性脱毛症
  • 粃糠性脱毛症
  • FAGA
  • 慢性甲状腺炎
  • 分娩後脱毛
  • 牽引性脱毛
  • 薬剤性脱毛症
  • 栄養障害による脱毛症
  • 膠原病
  • 梅毒
  • 鉄欠乏性貧血

上記を発症した場合、抜け毛の量が増えますが、治療すれば脱毛症状は収まるケースが多いです。病気かもしれないと感じた人は、AGAクリニックや皮膚科などの専門外来を受診してください。

抜け毛が落ち着き、髪の毛のボリュームが元通りになるまで数ヵ月は必要です。記事内で紹介した対処法を参考に、髪型を変えたり、帽子やバンダナで工夫しましょう。